映画を「2度観」してわかること

うだるような暑さの夏も終わり、ようやく秋めいてきましたが、みなさんどうお過ごしでしょうか。夜が長くなるこの季節、私は部屋で映画鑑賞をするのが大好きです。映画館に足をのばすのも素敵ですが、冷房をつけなくても窓から入ってくる風で十分に涼しさを感じられる秋の夜、画面を独り占めして映画を観るのもワクワクします。新しい映画を観るのもいいけれど、昔から好きな映画をもう1度じっくり観て、ノスタルジックな気分に浸るのもいいですよね。そうして馴染みの作品をなんとなく観てみると、それまで何度も観ているはずなのに気がつかなかった点や、その作品に対して抱いたことのない新しい感情を発見できることがあります。私はそんな新鮮な瞬間がとても好きです。

私が初めて『ブリジット・ジョーンズの日記』を観たのは中学生の頃でしたが、その頃はまだ「ジェーン・オースティンの小説『高慢と偏見』が下敷きになっている」と聞いてもピンときませんでしたし、レニー・ゼルウィガー演じる主人公ブリジットと当時の自分との年齢差もあってか、正直、映画の良さがわからず、なんだかがっかりしたことを覚えています。ところが、高校生になって『高慢と偏見』を読んでからもう1度観てみると、ブリジットはもちろん、コリン・ファースやヒュー・グラントが演じるマークやダニエルも魅力溢れるキャラクターに思え、自分の中で作品が輝きだしました。大人の恋愛に感情移入できるようになった自分が、前よりも少し成長したようにも思えたのです。そして20代になってから再度観てみると、冒頭でワインを片手に「All By Myself」を熱唱しているブリジットの気持ちも理解できるようになって、いい意味でとてもしんみりしました。

また、昔観た時にはただ字幕を追っていただけだった作品の、元の英語のセリフが理解できるようになっていた時も、なんだか嬉しいものです。例えば、ロモーラ・ガライとディエゴ・ルナ主演の映画『ダンシング・ハバナ』(『ダーティ・ダンシング』の関連作品)の冒頭で、ロモーラ演じる主人公ケイティの「みんながプロムに夢中になっていた時、私はジェーン・オースティンに夢中だった」というセリフ(字幕には反映されていないのが残念です)があるのですが、これには2度目に観た時に初めて気づき、私の中のケイティへの好感度が上がりました。

もっと小さな発見でいうと、昔から大好きで何度も観ている映画『チャーリーズ・エンジェル』に、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』やドラマ『ギルモア・ガールズ』でお馴染みのメリッサ・マッカーシーが出てきた時は驚きました。このような「まさかあの人が」な発見も、映画を繰り返して観ることの魅力の1つでしょう。

みなさんにも、昔1度観たきりの映画がいくつもあるはずです。1つの映画をもう1度観ることで、その度に作品が表情を変えて、まるで自分だけがわかる角度で輝きを増したかのような、豊かな気分を味わうことができます。ひょっとしたら、今日初めて観た映画が数年後に、もっと輝く魅力を秘めてあなたを待っているかもしれません。そう考えると、とてもワクワクしませんか?