ファッション感覚が孵化したお話

こんにちは。本日は、ファッション迷子だったわたしのファッション感覚が生まれ変わったきっかけとなった一冊の本を、皆さんとシェアしたいと思います。

その本のタイトルは、『ちぐはぐな身体 ファッションって何?』(筑摩書房)です。著者は、日本を代表する哲学者のひとりで、京都市立芸術大学の学長でもある、鷲田清一さん。筑摩書房のちくま文庫から出版されています。この本に出会って、どんな格好をすればいいのか悩んでいたわたしは、服との付き合い方がわかるようになりました。

さて、皆さんはこれまで、”服”に関して悩んだことはありますか?

「きょうのコーディネート、どうしよう」「この服は自分に似合っているのだろうか」「ボーダーはダサいの?」「チェック柄はオタクなの?」「流行を追わなきゃダメ?」……。

もし、このようなファッションについての悩みを一度でも抱えたことがあるのなら、ぜひ、『ちぐはぐな身体』を読んでいただきたいです!きっと、皆さんの悩みを解決に導く手掛かりとなるでしょう。

もちろん、ファッション誌ではないので、「今期の流行」や「おしゃれの秘訣」といったことは書かれていません。しかし、わたしたちの身体と服とイメージの関係について、深い洞察を与えてくれます。
「ダイエット」「学校の制服」「コムデギャルソン」「いれずみ」「毛を処理すること」など、ファッションに関わる具体例を通して、「人間はどうして服を着るんだろう?どうして、毎日同じ服ではなく、違う服を着るのだろう?服を通して、どんなイメージが作られているんだろう?」という、少し哲学的なテーマをひたすら考えていくからです。

ではここで、『ちぐはぐな身体 ファッションって何?』についての、わたしの体験をお話ししたいと思います。

わたしが『ちぐはぐな身体』を読んだのは、今から3年前の夏、大学1年生の時でした。当時のわたしは、毎日どんな服を着て大学に行けばよいのか、悩んでいました。というのも、私服登校に慣れていなかったからです。
中学・高校と続けて制服のある学校に通っていたこと、さらに高校生までファッションに対する関心・意識が低かったことが災いして、わたしは大学に入学するまで、自分でコーディネートを考えてお洒落したことがほとんどありませんでした。
そのため、どんなファッションをお手本にすればよいのかわからず、「こんな格好をしてダサいと思われたらどうしよう」と必要以上に心配し、ファッション雑誌を買いすぎたり、セールで必要のない服を買ってしまう、という負のループに陥っていました。
そんなときに、鷲田さんの『ちぐはぐな身体 ファッションで何?』を読んだのです。そして、自分がどうして服を決めるのに悩んだのか、わかった気がしました。わたしの悩みの原因のひとつに、「イメージ」が関係していることに気が付いたからです。

鷲田さんは「自分の身体に対する自分のイメージと、自分の身体に対する他人のイメージ」についてのテーマを、全編の至るところで扱っています。このテーマに対する鷲田さんの説明が、わたしの悩みを減らす手助けになったのです。
そして、「他者の視線ばかり気にして服装を考えるのではなく、まずは自分がどんなイメージを纏う人間になりたいのか探ってみよう」と考えるようになりました。

では、鷲田さんはどのようなことを述べていたのでしょうか。その続きは、ぜひ『ちぐはぐな身体』を手にとって確認してみてください!

この本を読んでから、ファッション誌を読んだり、ショッピングモールに行って服を見るときは、必ず「イメージ」について考えるようになりました。例えば、このマネキンの格好には「セクシーな女性」、このモデルさんのスタイリングには「知的な女性」のイメージが根底にあるのかな、といったことを考えながら服装を見ています。

このように、服装と人間とイメージを考えてファッションに向き合うようになったことが、『ちぐはぐな身体』を読んで起こった、わたしの大きな変化です。わたしのファッション感覚が孵化した、といえる体験でした。

『ちぐはぐな身体』を読んで、読む前に比べてわたしがitガールになった、とか、影響力の大きいインスタグラマーになった、なんていうことはありません。でも、以前より、肩の力を抜いてファッションを楽しめるようになったと思います。

この本は、皆さんのお近くにある図書館などにもあると思うので、ぜひ、手に取っていただきたいです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。